都市のビルディングを始め人工物は生物の重量を上回った。
都市のビルディングを始め人工物は生物の重量を上回った。 / Credit:canva
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2020年、世界の人工物の総重量が生物の重さを超えつつある!? 新しい地質年代の始まりか (2/2)

2020.12.12 Saturday

前ページ人工物と自然生物の交差点

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新しい地質年代「人新世」が始まっている

現代は地質学的には「完新世」と呼ばれる時代に当たりますが、すでにその完新世は終了しており、人類が地球や地質、生態系に重大な影響を与えたことによる新しい地質年代「人新世」が始まっているという提案があります。

今回の研究は、地球がその新しい地質年代「人新世」に突入していることのさらなる証拠になるだろうと言われています。

「人新世」の正式な始まりは1950年代で、ここから人類の人口と消費の「大加速」が始まったと考えられ、アルミニウム、コンクリート、プラスチックなどの材料の普及と時代が一致しています。

1900年から2020年までの人工物と自然生物の重量変化の比較イラスト。
1900年から2020年までの人工物と自然生物の重量変化の比較イラスト。 / Credit:anthropomass,canva,ナゾロジー編集部

人工物が地球を覆い、それは地球上の生命の重量を超えて地質年代にまで影響を与えるほどになりました。

その交差点となるのが今年だと言われると、年末を迎える今、なんとも感慨深いものがあります。

この事実は人類文明の偉大な発展と進歩の証とも言えるでしょう。

しかし、人間と自然との調和が崩れ始めたことも同時に意味しているのかもしれません。

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