先月の「ベスト3」実際にどう見えた? レポート
12月は、空の低い位置までスッキリと晴れなかったものの、おおむね天体観測に良い日が続きました。
それでは、「12月の星の見どころ」の結果をお伝えします。
Best3の「金星と細い三日月の共演」は、東の空の低空に雲が多く、待っている間に雲が切れるのが先か、日が昇って見えなくなるのが先かの勝負になりました。
幸いなことに日の出前に雲が切れて、美しい姿を見ることができました。
続いて、Best2の「木星、土星と細い三日月の共演」も、観測に成功しました。
日没後に見えてくる頃にはすでにかなり高度が低く、すぐ建物の影になってしまいましたが、明るい2惑星が非常に近くに位置し、細い三日月と見えるのは印象的でした。
最後にBest1の「木星と土星が大接近」は、もっとも接近する日にピンポイントに感動するというより、肉眼で2つの星が徐々に近づき、ほぼ1つの星に見えるようになり、また2つに見えるという経過を楽しみました。
最初は土星が左、木星が右にあります。
続いて、「Best2」のとき。
どんどん近づいて……。
最接近のとき。
カメラをズームにすると、木星のすぐ右上に土星が位置しています。
最接近の1日後は、ほぼ横並びに。
その翌日は土星が木星の右側に抜け、木星が左で土星が右に。位置が逆になりました。
なお、最接近の日には双眼鏡で観察をして、肉眼では1つに見えた星が2つに見えて感動したという声も聞こえましたよ。
筆者の場合は望遠鏡でも観察したのですが、輪のついた土星と、4つのガリレオ衛星を従えた木星が同時に目に入り、見ごたえがありました。
実際はもっときれいに見えますが、下は望遠鏡にスマホをあてて撮影したもの。土星、木星、ガリレオ衛星の位置はわかるかと思います。
今回ご紹介した天文現象だけでなく、冬は明るい星座が多いうえに空気が澄んでよく見えます。
1月も防寒対策をしっかりして、美しい星空を楽しみましょう。