地球の気候は「風の循環」で決まる
天気の要素として、風の他に水があり、それは雲と雨として現れます。
雲を作るには、大気中の水蒸気と、それを上空に吹き上げる動きの2つが必要です。
水蒸気は、地表の水の蒸発と、植物による蒸散(土から吸い上げた水を葉っぱから放出する働き)によって大気の一部となります。
そして、水蒸気を上空に吹き上げる仕組みは以下の3つです。
・暖められた大気のかたまりが上昇するサーマル現象
・密度のちがう大気のかたまりがぶつかり合い、その衝突面で大気が上方向に押しやられる
・山脈にぶつかった大気が上向きに吹き上がる
大気は上昇するにつれ、周囲の気圧が低くなっていくのでどんどん膨張しはじめます。
さらに、膨張には熱エネルギーが使われるので、大気の温度が低下。
あるところ(露点)まで冷えると、大気中の水蒸気は気体の状態でいられなくなり、水粒として凝結します。
これが雲です。
水粒が気流によって雲の中で上昇し大きくなると、重さに耐えきれなくなって地上に落下しはじめます。
これが雨や雪、ひょうです。
雨が一年を通してどれだけ降るかで気候は決まりますが、それは先ほど紹介した「大気循環」によって左右されます。
例えば、赤道付近では大気が急激に上昇して大きな雲ができ、一年中よく雨が降るので熱帯雨林が育ちます。
ハドレー循環の下降気流にあたる場所は、雲ができずに乾燥するので、砂漠地帯となります。
ところが、フェレル循環で再び上昇気流になり、受光量もほどよい場所では、温暖湿潤な気候となります。
そこからさらに極地に近づくと、強い下降気流および受光量の少なさで、寒冷地帯となるのです。
こうした風と大気の流れで地球の天気はさまざまに変わっていきます。
それでは地球上で天気が最も退屈な場所はどこでしょうか?