新型コロナウイルスは無精子症を起こしていた
これまでの研究により、新型コロナウイルスの感染は人間の体の広い範囲に影響を与えることがわかってきました。
しかし人類の生殖能力に及ぼす影響は、ほとんど解明されていません。
そこでジョンズホプキンス大学の研究者たちは、症状から回復した男性たちの精液を調べることにしました。
結果、全体の20%近くの男性が無精子化していることが判明しました。
これら無精子化してしまった男性たちは全て、感染前に子供をもうけており、先天的な不妊ではありませんでした。
また完全に無精子化した男性の他にも、異様な精子数の減少(200万個/ml未満)が確認されたケースが複数みられ、全体としては25%の男性が、精子の生産能力を劇的に失っていたことが示されました。
また興味深いことに、精子の生産能力に対するダメージは、重症度と厳密に関係していることも示されます。
さらに、ICUに入るほど重症化した全員と、全体の75%の参加者は、回復後にもかかわらず、精液中に高レベルの炎症の兆候を示す分子がみられました。
これらの結果は、新型コロナウイルスは回復後であっても、高い不妊化率の形で後遺症を残す可能性を示します。