成人後の「おたふく風邪」と同じ症状が報告される
これまでにも、特定のウイルス性疾患が生殖能力に長期的な影響を与えることは知られていました。
特に成人後の「おたふく風邪」は精巣や卵巣の炎症を引き起こし、不妊症の原因になります。
今回の研究により、新型コロナウイルスにも無精子化を引き起こすことがはじめて示されました。
研究者たちは新型コロナウイルスに感染した男性が、おたふく風邪にみられるのと同様の睾丸の痛みを経験しているという報告がいくつもあがっていると述べました。
ただ研究者たちは、新型コロナウイルスが恒久的な不妊症を引き起こす能力があるとは断定しきれないと考えています。
研究に参加した男性たちの回復からの経過日数は平均して30日ほどであり、長期的な影響を調べるにはデータが不足しているからです。
しかし、もし本当に新型コロナウイルスが不妊化ウイルスとしての側面を持っていた場合、出生率の劇的な低下をともなった、大きな社会変化をもたらす可能性があります。
将来子供を望むならば、感染には一段と注意したいところです。