不透明化技術の改善
新しいディスプレイは、一見普通の薄いガラスのように見えますが、電流を通すことで不透明化します。
これによりディスプレイ全体の色を変えたり、部分的に不透明にして文字を浮かび上がらせたりできるのです。
この不透明化技術は以前から存在しており、太陽光の通過量を調整するスマートガラス窓などに利用されてきました。
ところが既存の技術では、幅広い色を生成できずコントラスト比も低いという欠点がありました。
そのため窓に利用できても、高性能なディスプレイとして活用することは難しかったのです。
研究チームはこれらの欠点を克服するために、切り替わり可能な色素と多価金属イオンを用いた色素誘導を開発しました。
電流が流れると金属イオンの価数が切り替わり、分子の間に新たな結合が形成されます。
結果として構造が変化し、別の色へと変わるのです。