両親と協力して記憶を捏造する
新しい研究では、年齢中央値23歳の参加者52人に偽の記憶を植え付ける実験が行われました。
この実験に協力したのは参加者たちの両親です。
両親には、自分の子供に起こった本当の出来事と、もっともらしいが実際には起こっていない偽の出来事を提出してもらいました。
そして研究チームは、それぞれの出来事について、「誰がその場にいたか」「いつ起こったのか」などの詳細な点を含めて、参加者に思い出してもらうようにしました。
これを1セッションとし、期間を空けて複数回、同じことを行ないました。
その結果、3回目のセッションでは、ほとんどの参加者が偽の出来事を本当のことだと信じてしまいました。
しかも参加者の半数以上が、偽の記憶を信じるだけでなく自身で発展させていたとのこと。
この実験結果は、記憶の捏造がいかに簡単か示しています。
しかし、これが子供のころの想い出ではなく、法的な証言に関係してくる場合はどうなるでしょうか?
偽りの証言が横行するおそれは十分にあるでしょう。
そこで研究チームは、捏造記憶を消し去るための実験も行いました。