捏造された偽の記憶を崩すための方法
追加実験の結果、研究チームは偽の記憶を見分けるために次の2つの方法が役立つと述べています。
①対象者に「記憶の源を思い出す」よう依頼する
②対象者に「人は、何度も思い出すよう圧力をかけられると、偽の記憶を作り出す傾向がある」ことを説明する
最終的にチームは、この2つの方法で、参加者が作り出した偽の記憶のほとんどを消し去る(元に戻す)ことができました。

オーバスト氏は、「もし、人々にこの2点を認識させることができれば、彼らは自分自身の記憶や回想に触れ、他の情報源からもたらされる暗示を排除できる」と述べています。
研究チームは偽の記憶を完全に消し去ることはできませんでしたが、最初のセッションの承諾率(15~25%)にまで戻すことができました。
1年後には74%の参加者が自分の偽の記憶を否定するか、「覚えていない」と答えられたのです。
つまり、そもそも最初から偽の記憶を受け入れてしまう人には効果がないのですが、圧力を受けて捏造してしまった記憶は逆転させられると言えます。
またこの機会に、真実の記憶を消し去る実験も行われましたが、こちらは全く影響を受けなかったとのこと。
さて、今回の実験から記憶は捏造することも崩すことも比較的簡単だと分かります。では、私たちの記憶はどこまで正確なのでしょうか?
もしかしたら、私たちも自分には分からないだけで、偽の記憶を本気で信じているのかもしれません。