自分で自分を作る機械になる
人類は、これまで様々な機械を産み出してきましたが「自分で自分を作る」能力をもった機械はほとんど存在しません。
ですが新たな発見は、胚の中の細胞は自分で自分を新たな「何か(皮膚細胞の塊)」に自律的に形成できる能力があることを示します。
さらに、この皮膚細胞の塊は筋肉細胞に依存せず、細胞表面に存在するべんもうを使って移動することが可能でした。
そして移動速度は初期型のゼノボットを既に大きく上回っていたのです。
また寿命も初期型より長く、砂糖水を与えることで最大4カ月間、生存させることに成功しました。
問題は、この細胞塊に対して生物工学的な制御が可能かどうかです。
そこで研究者たちは元となる細胞の遺伝子を書き換えて、通常時は緑色に、青い光が当たった場合は赤色に光る仕組みを加えました。
結果、仕組みは問題なく泳ぐ細胞塊でも機能することが判明します。
つまり遺伝子操作で、公害・放射能汚染・化学汚染などを検出して光らせるといったことが可能であることを示します。