・サッカーで応援するチームが勝利した「喜び」よりも、負けた「悲しみ」の方が2倍以上大きい
・実際にスタジアムで応援したときほどその「悲しみ」は増す
とんでもない悲報が飛び込んできました。
サセックス大学が行った研究により、サッカーで応援するチームの「敗北の悲しみ」は「勝利の喜び」の2倍以上であることが判明したのです。
研究チームは “Mappiness” というスマートフォンアプリを用いて、32,000人からデータを抽出。“Mappiness” は、ユーザーに定期的に感情や行動について報告してもらうアプリ。3年間で集められた感情データは300万以上にも渡り、これによりサッカーファンの感情について分析することが可能となりました。
試合中の感情については分析されませんでしたが、研究結果は、サッカーファンであることにより蓄積された感情は「圧倒的にネガティブ」であることを示しています。
サッカーファンは平均的に、応援しているチームの「勝利」の一時間後には3.9%幸福度が上昇し、2 , 3時間後にはそれぞれ 1.3% , 1.1% に低下しました。
一方「敗北」の後では、一時間後に7.8%幸福度が低下し、2 , 3時間後にはそれぞれ 3.1% , 3.2% といった数値を示しました。
さらに、その数値は「実際にスタジアムにいたかどうか」によっても大きな違いをみせます。当然ながら、実際にスタジアムにいたほうが「勝利の喜び」も「敗北の悲しみ」も大きくなり、そこにおいても「敗北の悲しみ」による幸福感の低下のほうが顕著な数値を示していました。
研究者たちはこの結果をうけて、「多くのサッカーファンはあなたにサッカーの魅力を語るでしょう。サッカーを観ることで幸せが得られると。しかし今回の研究結果は逆の事実を示しています」と語っています。
では、それが真実であるならば、なぜ多くの人はスタジアムに足を運ぶのでしょう?
それはおそらく、生のスタジアムのスペクタクルな光景がやみつきになるからでしょう。実際に、スタジアムに駆けつけたファンのキックオフ前の幸福度は7.9%といった急上昇をみせていました。これは、同じタイミングで家で観戦している人たちの数値0.2%とは雲泥の差です。
また、ファンが自分のチームの勝利を過信してしまうことや、チームへの愛着感や仲間意識なども、人々がサッカー観戦をやめられない要因として考えられます。
確かに応援しているチームの「敗北」にはとてもがっかりさせられます。そう考えると、「敗北」しないチームを応援すれば幸福感は続きます。
先日、今シーズン「無敗」でスペインリーグの優勝を決めた「FCバルセロナ」。バルセロナが世界中のサッカーファンを惹きつけてやまないのは、シンプルに「負けないから」なのかもしれません。
https://nazology.kusuguru.co.jp/archives/6430
via: university of sussex / translated & text by なかしー
関連記事
https://nazology.kusuguru.co.jp/archives/3361
https://nazology.kusuguru.co.jp/archives/5772