ワクチンを接種した女性の母乳にコロナ抗体が含まれていると判明!
新型コロナウイルスは世界各地で猛威をふるい、社会に大きな混乱を引き起こしています。
一方で、ワクチンの接種が進んでいるイスラエルなどでは感染数が劇的に低下し、パンデミックの終わりもみえてきました。
しかしながら、新しいワクチンは新生児に対する安全性の確認が十分にとれておらず「赤ちゃんへの接種」はどの国でも全く進んでいません。
一方で、近年の免疫学の進歩により、インフルエンザなどのワクチンの接種を受けた女性の母乳に、ウイルスを特異的に認識する抗体が含まれていることが明らかになってきました。
そこで今回、イスラエルのシャーミール医療センターの研究者たちは、新型コロナウイルスのワクチン(ファイザー社製)にも同様に、母乳に抗体を含ませる効果があるかどうかを確かめることにしました。
調査にあたってはまず、乳児を育てている84人の母親に対してワクチンを接種させて、その後、第2週目から第6週目まで一週間ごとに母乳を採取して、抗体が含まれているかどうかを確かめました。
結果、最初のワクチン接種から2週間目には、幅広いウイルスや病原体に対応するIgA抗体が、2回目の接種が行われた4週目からは新型コロナウイルスを特異的に認識して攻撃するIgG抗体が、母乳中で大きく増えていることが確認されました。
この結果は、ワクチンを接種した母体が母乳を通して赤ちゃんにウイルスと戦う抗体を与えていることを示します。