短頭種はアイコンタクトをとりやすい
研究チームは、アイコンタクトの頻度や素早さに関係する要素を見つけるために、130頭の飼い犬でテストしました。
テストでは、犬が人とアイコンタクトをとるまでの時間を測定。また5分間でアイコンタクトをとった回数も数えました。
アイコンタクトは視覚によるコミュニケーションなので、犬の視覚に関係するいくつかの要素が調査項目として挙げられました。
最初の項目は、マズルの長さです。
犬は鼻や口、アゴが前方に突き出しており、犬種によってその長さが異なります。
テストの結果、犬のマズルが短いほど、人とのアイコンタクトが素早くなると判明。
ボグナー氏によると、「ブルドッグやパグなどの短頭種は、網膜の中心領域の発達が顕著なため、その刺激にうまく反応でき、アイコンタクトをとりやすいかもしれない」とのこと。
一方、「グレイハウンドのようなマズルの長い犬は、視覚情報を処理する神経細胞が網膜に均等に分布しているため、広いパノラマ映像を見ることができる。ただし結果的には、視野の中心部以外に気をとられやすくなるのかもしれない」と付け加えています。