犬種や年齢もアイコンタクトのとりやすさに影響を与える
研究チームは、犬種による違いにも焦点を当てました。
例えば、牧羊犬は家畜を世話する際に飼い主の手やスティックの指示に従うため、視覚情報に敏感でなければいけません。
他には北極圏でそりを引っ張って走る「そり犬」や、アナグマを狩るために改良されたダックスフントなどの犬種があります。
彼らは飼い主のために働きますが、仕事の性質上、飼い主の姿は見えず、声による合図やにおいを頼りにします。
このように飼い主から得る視覚情報の重要性は、犬種によって大きく異なるのです。
研究チームの予想どおり、テストの結果は、「視覚情報を役立てて働く犬は、他の犬種に比べて素早くアイコンタクトした」というものでした。
また、別の調査項目には「年齢」が挙げられました。
テストの結果、こちらも研究チームの予想通り、高齢の犬はアイコンタクトをとるのが遅いと判明。
これは高齢化により注意力のコントロールが難しくなったことが原因だと考えらえます。
今回の研究から、アイコンタクトが得意な犬とそうでない犬がいると分かりました。
特に短頭種の犬はアイコンタクトが得意なため、ペットショップでも飼い主さんの心を刺激して選ばれる可能性が高いのかもしれません。