諸国漫遊を終えた女王アリのその後
今回の研究により、「Cardiocondyla elegans」種では、若い女王が輸送アリの支援を受けて、巣穴から巣穴に運ばれ、連続的に交配を行っていることが示されました。
女王の輸送は冬になると中断し、女王は輸送された先の巣穴で越冬します。
そして春が来ると巣穴から抜け出し、新しいコロニーを作りはじめます。
女王がオスから受け取った精子は体内にある特別なふくろに保存されており、一生をかけてゆっくりと使われていきます。
いくつかの種では、卵子を受精させるために必要な精子は2つだけであり、女王が放出するのも1つの受精卵につき2つだけであることが知られています。
人間が受精のために4000万から1億5000万もの精子を必要とするのに比べると、極めて効率的だと言えるでしょう。