負担の少ない避妊の選択肢が少ない
妊娠は日常生活にも仕事にも大きく影響する、人生において重要なイベントです。
安定した社会生活を送るためにも、多くの人は、妊娠のタイミングや回数を適切にコントロールしたいと望んでいます。
しかし、現在もっとも信頼できる避妊法は、コンドームのような物理的な遮断法を除けば、ピルなどのホルモン避妊薬しかありません。
こうしたホルモン避妊薬は、一部の利用者には体重増加や性欲減退、片頭痛や気分の変化など、なんらかの副作用を起こしています。
IUD(子宮内避妊用具)なども、正しく使用すれば効果的な避妊法ですが、体内に器具を装着するため、女性の体への負担が大きいことは否めません。
男性側の避妊法が開発されれば、また話は変わるかもしれませんが、それがいつ実現されるかは不明です。
そのため、女性の体に負担をかけない信頼性の高い避妊方法が望まれているのです。
そこで今回の研究チームが着目したのが免疫機能の一部である抗体を利用した新しい避妊法です。