従来の「どこでもタッチディスプレイ化」技術の課題
タッチディスプレイ化技術では、床や壁などさまざまな平面に映像を投影し、仮想的なディスプレイを作り出します。
そしてタッチを読み取るために「カメラで指の画像を検出する」という方法が取られています。
ところが従来のシステムでは、指と投影された映像が重なって、指をうまく検出できない場合がありました。
例えば上の画像のように、プロジェクタ映像自体に手や指が含まれていると、タッチする現実の指以外も誤検出してしまいます。
また1台のカメラだけでは、指でタッチしているのか、指が浮いた状態なのか、正確に判断するのは難しいです。
そのため、これまでは複数のカメラを装着することで、タッチの検出精度を向上させていました。
つまり従来の「タッチディスプレイ化」技術は、誤検出しやすいだけでなく、複数の器材が必要な「高価で複雑なもの」だったのです。
そこで研究チームは、もっと安価でシンプルなタッチディスプレイ化技術を開発することにしました。