「マキシ課題」は心の理論の証明になるのか!?
心の理論を獲得している子供は、「他者が自分とは異なった情報を信じている」ことを認められます。
そのため、心の倫理の有無は、「マキシ課題」と呼ばれる実験で判断できると考えられてきました。
マキシ課題には、「マキシ」と「母親」が登場し、マクシの行動を観測者である子供に推測してもらう、という実験です。
マキシ課題
- 青い箱と緑の箱がある
- マキシは青い箱にチョコレートを入れ、その場から離れる
- 母親が現れる
- 母親はマキシに気づかれないように、チョコレートを青い箱から緑の箱に移し、その場から離れる
- マキシが戻ってきて、チョコレートを探そうとする
子供への質問:マキシは青と緑どちらの箱を探すか?
この質問を与えた場合、4歳以上の子供は、「マキシは青の箱を探す」と正しく答えます。
ところが4歳未満の子供や自閉症の子供は、「マキシは緑の箱を探す」と答えます。
この時、子供は「自分が母親の行動を知っているので、マキシも同じように母親の行動を知っている」と誤解してしまっています。
マキシの目線で物事を考えることができないのです。
この結果により、これまで研究者たちの間では、「子供は4歳までに心の理論を獲得する」と考えられてきました。
ところが今回、その通説を覆す新たな証明がなされました。