古代の遺物第5位〜第1位
第5位 アンティキティラ島の機械
謎めいた古代遺物を語る上で、「アンティキティラ島の機械」は抜きにできません。
これは1901年に、ギリシア南端に浮かぶアンティキティラ島沖の沈没船から発見された遺物で、何十年もの間、その複雑さや用途について、多くの専門家たちが議論してきました。
現在では、紀元1〜2世紀ごろの産物で、天体運行や太陽系の動きを忠実に再現した機械であることが分かっています。
少なくとも37個の歯車が組み合わされており、すべての部品が組み合わさって天体の動きをかなり正確に予測していました。
一方で、専門家らは「1〜2世紀という時代に、これほど精巧な機械を作る技術が存在しうるはずがない」と指摘します。
実際、それから1200年後の世界でも、ここまで複雑な機械は作られていないとのことです。
第4位 サクサイワマンの砦

「サクサイワマン(Saksaq Waman)」は、ペルー南東部のクスコ郊外にある1400年代のインカ帝国の砦です。
この遺跡を謎めいたものにしているのは、1個100〜120トンもの重さの石を積み上げて作られた壁です。
巨石を惜しみなく用いたインカ文明特有の堅固な石組みが、階段状に3段ずつ、幅数百メートルの平地に伸び広がっています。
それぞれの巨石は滑らかに磨かれていることから、窯のようなもので溶かした後に再び固めたのではないかと考えられています。
しかし、これほどの巨石を溶かせる窯は、600年前には存在しません。
専門家の中には「窯ではなく、太陽光を利用したのではないか」とする意見もありますが、そうしたシステムの記録は一切ありません。
また、自然の火災で部分的に石が溶けたという説もありますが、それも科学的に立証できないそうです。
第3位 ギザの大ピラミッド

「ギザの大ピラミッド」は、どうやって作ったのか分からない遺物として、最も一般認知度が高いものかもしれません。
古代エジプトの第4王朝(紀元前2500年頃)を統治したファラオ・クフ王の墓です。
ピラミッドは数百万個の巨石のブロックでできており、石1個の重さは数十トンから数百トンにもなります。
古代エジプト人がこれらの石をどのように動かし、形を整え、積み上げたのかは、今もって完全には解明されていません。
それでも多くの専門家たちが、当時の技術で可能な建設法を提唱しています。
その中でも有力なピラミッドの作り方を、以下で紹介しています。
第2位 ダマスカス鋼

「ダマスカス鋼(こう)」は、紀元前6世紀の南インドで開発された「るつぼ鋼」の別称です。
その後、1000年以上の歴史を持ち、中世の中東世界でも使われています。
表面の木目状の模様が最大の特徴であり、硬度と刃の鋭利さに定評がありました。
木目模様は、「るつぼ」による製鋼に生じる内部結晶作用に起因するとされています。
古代世界では広く普及していたにもかかわらず、その製法はすでに失われてしまいました。
理由としては、製法の機密性や必要な鉱石の調達が困難になったことなど、様々な説が挙げられています。
現在も専門家や刀鍛冶たちが再現を試み、ある程度の成功を収めていますが、まだ完全なものとは言えません。
第1位 ストラディバリウス

第1位の「ストラディバリウス」は、歴史上最も有名な弦楽器です。
イタリア北西部・クレモナで活動した名工、アントニオ・ストラディバリ(1644-1737)の手によるもので、その比類なき音質から世界中の演奏家に愛されています。
ストラディバリとその一族が、1600年代から1700年代にかけて製作し、現在までに約600挺(ちょう)が現存しています。
ストラディバリは1680年、クレモナのサン・ドメニコ広場に工房をかまえると、またたく間にその天才性を発揮しました。

2人の息子と共に、生涯で1116挺の弦楽器を残したとされます。
しかし、彼と一族の死後に後継者は存在せず、ストラディバリの用いた製法は失われてしまいました。
ストラディバリの製法を再現する試みは今も続いていますが、こちらも再現はできていません。
最近の研究では、ストラディバリウスの独特な音色は「防虫剤」のおかげだったことが判明しています。
ローマ人でさえピラミッドを超える物を造れなかった
当時のエジプト人が造れたとは思えない
スフィンクスには水の浸食が見られ一万年以上前につくられたという説がある
ピラミッドもおそらく同時代につくられたと思う