核がやってくるとmRNAが爆発的に増加する
集まってきた核たちは修復現場で何をしているのか?
謎を解明するため研究者たちはマウスの筋肉細胞を培養し、レーザーで傷をつけて、何が起こるのかを観察しました。
すると培養された筋肉細胞では、損傷から5時間以内に核が集結し、損傷部分においてタンパク質生産に必須なmRNAの量が爆発的に増加し、タンパク質の生産速度も大幅に増加していることも示されました。
そして培養細胞にできた傷は、24時間後にには修復プロセスが「ほぼ完了」していることが判明します。
この結果は、筋損傷部位に核が直接出向くことで、タンパク質の現地生産を加速させていることを示します。
似たような仕組みは、生きているマウスや人間の体内でも起きていると考えられます。
そうなると疑問になるのが、核がいったいどんな仕組みで「移動」を行ったかです。