チョウの進化史を変える「奇跡的な保存状態」
今回発見された化石は、フランス南部セレストの前期漸新世(約3400万年前〜約2800万年前)の地層から見つかったものです。
1979年に採集されながら長く注目されていませんでしたが、近年の再解析によってその価値が一気に明らかになりました。
この標本の最大の特徴は、その保存状態の良さにあります。
右の翅の大部分と左の翅の広い範囲が残っており、翅脈(しみゃく、翅の網の目構造)や眼状紋(がんじょうもん、目のような模様)まではっきり確認できます。
さらに、頭部や胸部は両側から観察でき、腹部も大部分が保存されていました。
こうした情報量の多さは極めて異例であり、チョウの系統の中でどこに位置するのかを精密に判断することが可能になりました。
その結果、この化石は新属・新種「アパトゥロイデス・モニカエ(Apaturoides monikae)」と命名されました。
そして重要なのは、この種がタテハチョウ科の中でも「コムラサキ亜科(Apaturinae)」に属することが明確に示された点です。
コムラサキ亜科は、英語で通称”エンペラーバタフライ”と呼ばれます。
これまで、このグループに確実に分類できる化石は存在していませんでした。
つまり今回の発見は、チョウの進化史における「空白のピース」を初めて埋めたことになります。


























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