なんでノーブラの印象なんて調査したのか?
研究者たちは、衣服には身体を「見せる」役割と「隠す」役割があると考えています。
露出の多い服、身体のラインを強調する服は、魅力を高める方向に働き易いことが過去の研究から指摘されています。
しかし、当然すべての人が身体のラインを強調したいと考えるわけではなく、隠したりラインをわかりづらくしたりする場合もあります。
それは自身のコンプレックスと関連する場合もありますし、デートで相手の気を惹く、面接で誠実な印象を与えるなどの印象を調節する戦略になる場合もあります。
服装によって、実際周囲はどんな風に感じるのかを理解することは心理学においても社会的な意味においても重要なテーマです。
そして、今回の研究チームが着目したのは、ノーブラだと人はどんな印象を受けるのか? という問題です。
進化心理学的には、胸は魅力に関わる重要なパーツと捉えられています。ブラジャーは、身体を支える下着であると同時に、胸の形や輪郭の見え方にも関わる衣服です。
そのため研究者たちは、ブラジャーを着けない状態が、見る側にどのような印象を与えるのかに注目したのです。
ここで重要なのは、下着であるブラジャーは直接見えるものではないため、単純に快適さの問題でつけないという選択肢が可能だということです。
そのため服装を選んだ本人と、それを見る側の人間との間で、意識や印象の乖離が起きる可能性があります。
こうした点に着目しつつ、研究者たちは次の二つの点を調べました。
一つは、女性本人が公共の場や自宅でどのくらいブラジャーを着けるのかという行動です。
もう一つは、ブラジャーありとなしの写真を見た男女が、その女性をどのように評価するのかという印象です。
調査対象となったのは、スロバキアの異性愛成人686人です。内訳は女性409人、男性277人で、年齢は18歳から61歳でした。
女性参加者には、夏の公共の場と自宅でどれくらいブラジャーを着けるかを尋ねました。
さらに、自尊心、胸への満足度、胸の大きさや形、メディア接触の頻度、性的ハラスメントへの不安なども調べました。
一方、男性参加者には、胸のサイズの好みや、性的行動に関する傾向、ノーブラ女性に対する印象などを調べる項目が含まれていました。
印象評価では、白いTシャツを着た女性の胴体写真を使いました。
同じ女性について「ブラジャーあり」と「ブラジャーなし」の写真を10組用意し、全男性参加者277人と一部の女性参加者158人に見せました。
参加者は、それぞれの写真ペアについて「どちらがより魅力的に見えるか」「どちらがよりパートナーに誠実そうに見えるか」を選びました。
ここで言う「魅力」とは恋愛や性的関心の対象としての印象であり、「パートナーへの誠実さ」とは恋人や配偶者との関係に対して一途そうに見えるか、つまり浮気しにくそうに見えるかという印象を指します。



















































