内臓脂肪が減った人ほど「脳の老化」が遅かった
内臓脂肪が減った人ほど「脳の老化」が遅かった / ※画像はイメージです。Credit: Generated by Codex (gpt-image), ナゾロジー編集部
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内臓脂肪が減った人ほど「脳の老化」が遅かった

2026.10.04 15:00:00 Sunday

健康診断の前の週だけ夕飯のご飯を少なめにして、そっと体重計に乗る人も少なくないはずです。

ダイエットというと、私たちはつい「何キロ減ったか」ばかりを気にしがちです。

しかし体の脂肪には、皮ふのすぐ下につくものと、お腹の奥で内臓を包むようにたまるものがあります。

イスラエルのネゲブ・ベン=グリオン大学の研究チームは、過去に食事と生活習慣の試験に参加した533人の大人を5〜16年後まで追いかけ、お腹の脂肪と脳の関係を調べました。

何年も後の脳の姿と結びついていたのは、体重の減り方だったのでしょうか、それとも「お腹の奥の脂肪」の減り方だったのでしょうか。

研究内容の詳細は2026年3月26日に『Nature Communications』にて発表されました。

Losing deep belly fat may slow brain aging and protect memory (PsyPost) https://www.psypost.org/losing-deep-belly-fat-may-slow-brain-aging-and-protect-memory/
Sustained visceral fat loss is associated with attenuated brain atrophy and improved cognitive function in late midlife https://doi.org/10.1038/s41467-026-71141-4

体重計には映らない「お腹の奥の脂肪」

体重計には映らない「お腹の奥の脂肪」
体重計には映らない「お腹の奥の脂肪」 / ※画像はイメージです。Credit: Generated by Codex (gpt-image), ナゾロジー編集部

お腹の脂肪は、大きく2種類に分けられます。

1つは「皮下脂肪」で、皮ふのすぐ下についていて、外からも見えやすい脂肪です。

もう1つは「内臓脂肪」で、お腹の奥で内臓のまわりを包むようにたまっています。

以前ナゾロジーではこういう記事も紹介しています(睡眠不足で「内臓脂肪」が増加しやすくなると判明)

内臓脂肪は体の中でのはたらきがとても活発で、炎症を引き起こす物質をよく出し、それが全身をめぐって脳にまで影響することがあります。

これまでの研究でも、内臓脂肪の多さと認知機能(記憶したり考えたりする力)の低下との結びつきは報告されていました。

しかし、内臓脂肪を実際に減らすことが、長い目で見て脳を守ることにつながるのかは分かっていませんでした。

そこで研究チームが目をつけたのが、過去に行われた4つの食事と生活習慣の試験です。

これらの試験では、参加者が18〜24か月にわたって食事や生活習慣を改める取り組みに参加していました。

チームは元の参加者を探し出し、取り組みから5〜16年たった時点で、533人のお腹と脳をMRI(磁気を使って体の中を撮影する装置)で調べました。

この時点での参加者の平均年齢は61.4歳で、86%が男性でした。

あわせて、認知機能の低下を見つけるために使われる標準的なテスト「MoCA(モカ)」も受けてもらいました。

さらに一部の人には、試験の開始時や18か月後などにも、お腹の脂肪や脳を撮影した記録が残っていました。

こうしてチームは、体重やお腹の脂肪の変化が、何年も後の脳とどう結びついているのかを比べられるようになったのです。

次ページ脳と結びついていたのは「体重」か「お腹の奥の脂肪」か?

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