(左)1915年に出向したエンデュアランス号, (右)2022年に海底で発見されたエンデュアランス号
(左)1915年に出向したエンデュアランス号, (右)2022年に海底で発見されたエンデュアランス号 / Credit:(左)Frank Hurley(Wikipedia)_帝国南極横断探検隊, (右)endurance22
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100年前「南極探検で沈没したエンデュアランス号」ほぼそのままの状態で発見される!

2022.03.12 Saturday

1915年、イギリスが派遣したエンデュアランス号は南極探検の際に難破。

乗組員たちは奇跡的に生還できましたが、エンデュアランス号だけは100年間見つかっていませんでした

ところが最近、フォークランド海洋遺産財団が組織した調査隊「エンデュアランス22」によって、沈没した海域から約6km離れた海底3008mで発見されました。

しかもエンデュアランス号の保存状態は極めて良好だったようです。

ここでは、エンデュアランス号と探検隊員たちを襲った悲劇から奇跡の生還劇まで、100年越しの物語をご紹介します。

ENDURANCE IS FOUND https://endurance22.org/endurance-is-found HISTORY OF ENDURANCE https://endurance22.org/history-of-endurance

エンデュアランス号漂流記

1914年、イギリス帝国南極横断探検隊を派遣。

アーネスト・シャクルトン隊長と27人の乗組員からなる探検隊の目的は、南極大陸の初横断でした。

帝国南極横断探検隊の航路
帝国南極横断探検隊の航路 / Credit:endurance22

南極大陸の大西洋側にあるウェッデル海(Weddell Sea)から南極を経由して、太平洋側のロス海(Ross Sea)へと渡ろうとしていたのです。

ところが、1915年初頭、探検隊の「エンデュアランス号」は、密集した流氷に閉じ込められてしまいました

乗組員たちは当初、「いずれ氷から解放される」と考え、深刻にとらえていませんでした。

なぜなら、流氷に船が閉じ込められた後、開放されたという報告は多く聞かれるものだったからです。

沈みゆくエンデュアランス号
沈みゆくエンデュアランス号 / Credit:Royal Grographic Society(Wikipedia)_帝国南極横断探検隊

ところが身動きができないまま数カ月がすぎ、1915年11月には押し迫る氷に圧迫されエンデュアランス号が沈没

探検隊を構成する28人は、氷の上に取り残されることになりました。

まさに絶体絶命の状況に陥った探検隊員たち。彼らは、どのように生還したのでしょうか?

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