幹細胞の長期保存技術は「ほぼ不老」への最短経路

今回の研究により、23年にもおよぶ長期凍結状態にあった精巣幹細胞にも、精子を新たに生産する能力が残っていることが示されました。
研究者たちはマウスの精巣からラットの精子を上手く取り出すことができれば、ラット卵子を受精させられると述べています。
同様の仕組みが人間でも機能すれば、凍結保存されていた精巣幹細胞を、がんの完治後に自分の精巣に戻すことで、精子生産能力を復活させられるでしょう。
一方で、長期間の凍結は精巣幹細胞のアイデンティティーを曖昧にし、精子の生産速度を大幅に減らすことも明らかになりました。
これらの悪影響を減らす方法として研究者たちは、定期的に細胞の状態を調査し、悪影響が少ない細胞を選択して培養し、再凍結することが重要であると述べています。
もし体の各部位の幹細胞を安定的に長期凍結保存できるようになれば、保存された幹細胞から定期的に一部を取り出し培養して自分の体に入れることで、いつまでも若い体を維持できるようになるでしょう。
(※若返りの限度は幹細胞を保存した年齢に依存します)
これらの手順には莫大な費用がかかりますが、実現できれば理論上「ほぼ不老」状態を手にする最短経路となるでしょう。