100光年先に「海洋型惑星」と推測される惑星を発見!
意外かもしれませんが、半分以上が水で構成されている星は珍しくありません。
例えば木星の衛星ガニメデやカリスト、土星の衛星タイタンやエンケラドゥスなどは比重が軽く、コア部分の岩石を除いて大半が氷でできていると考えられています。
自称「水の惑星」である地球は質量のほとんどが金属と岩石で構成されており、純粋な水は質量全体の1%未満だと考えられています。
そのため比率を重視すれば真の意味の「水の星」の称号は地球よりも、これら4個の衛星のほうがふさわしいと言えるでしょう。
ではもし、ガニメデやエンケラドゥスのような水を大量に含む星が衛星ではなく惑星として、恒星から丁度いい距離を回っていたらどうなるでしょうか?
今回、地球から約100光年「りゅう座」にある連星のうちの1つの周りをまわる惑星が、その条件を満たしている可能性が高いことが判明しました。
新たに発見された「TOI‐1452b」は地球の5倍の質量を持つスーパーアースに分類される惑星ですが、比重がガニメデやエンケラドゥスなどと非常に似ており、中心部の岩石以外はほとんどが水で構成されると考えられています。
また恒星からの位置も熱すぎず寒すぎずの丁度いい位置であるため、表面の水が液体の状態で存在できると推測されています。
そのため研究者たちは「TOI‐1452b」は表面の全てが液体の水で覆われた海洋型惑星である可能性が高いと結論しました。
研究者たちは現在「TOI‐1452b」をジェームス・ウェップ宇宙望遠鏡での最優先観測対象として予約を行っている、とのこと。