犬も認知症になるが、予防できるかも
犬も認知症になるが、予防できるかも / Credit:Canva
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あまり意識されていないイヌの認知症 運動で予防できる可能性

2022.09.05 Monday

イヌも年齢を重ねると、人間と同じように認知症になります。

これは「犬の認知機能障害(CCD:Canine cognitive dysfunction)」として知られており、感情が不安定になったり、トイレが上手にできなくなったりします。

そして最近、アメリカ・ワシントン大学(University of Washington)疫学部に所属するサラ・ヤーボロー氏ら研究チームは、運動によってイヌの認知症を予防できると発表しました。

高齢のイヌは年々認知症を発症しやすくなりますが、活動レベルを高めることが予防に役立つのです

研究の詳細は、2022年8月25日付の科学誌『Scientific Reports』に掲載されました。

Dogs can get dementia – but lots of walks may lower the risk https://theconversation.com/dogs-can-get-dementia-but-lots-of-walks-may-lower-the-risk-189297
Evaluation of cognitive function in the Dog Aging Project: associations with baseline canine characteristics https://www.nature.com/articles/s41598-022-15837-9

犬も認知症になる

イヌも認知症になる
イヌも認知症になる / Credit:Canva

認知機能障害(CCD)」は、人間のアルツハイマー型認知症に似ており、行動や認知に影響を与える進行性の脳疾患です。

一般的には8歳以上のイヌに見られますが、6歳という若さで発症することもあるようです。

イヌが認知症になると、感情のバランスが崩れます。

飼い主に対して急に興味を失ったり、過剰に愛情を求めるようになったりします。

また行動にも大きな影響があります。

慣れ親しんだ自宅や庭で迷子になったり、後ろ向きに歩く方法を忘れ、部屋の隅で動けなくなったりするのです。

さらに睡眠が浅くなる、目的もなく徘徊する、吠え続けるなどの症状もあるようです。

飼い主がイヌの認知症を意識しているなら予防につながる
飼い主がイヌの認知症を意識しているなら予防につながる / Credit:Canva

しかしながら、これらを「イヌの認知症」として意識している飼い主はそこまで多くありません。

なぜなら飼い主たちが、こうした症状を「加齢によって生じる当たり前の反応」と捉えているからです。

だからこそ、改めて認知症として意識することには大きなメリットがあります。

人間の認知症と同様、日々の生活の中でイヌの認知症を予防し、健康で幸せな生活を長続きさせてあげられるからです。

ヤーボロー氏らの研究結果は、イヌの認知症を予防するうえで役立つでしょう。

次ページ十分な散歩と運動で「犬の認知症」を予防しよう

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