移動ロボットの限界
現在、ロボットたちは倉庫内で移動しながら作業したり、生態系のモニタリングを行ったりと、さまざまな場所・環境で活用されています。
このような移動ロボットの需要は拡大しているため、今後のロボット設計には「複数の環境を行き来できる性能」が期待されています。
アプローチの1つに、それぞれの環境に特化した推進システムを複数導入する、という方法があります。
例えば、自動車から大きな翼が伸びた「空飛ぶクルマ」などがこのコンセプトに該当します。
「陸を移動する車輪も、空を飛ぶための翼も、両方搭載すればよい」という考え方ですね。
しかしこのアプローチでは、エネルギー効率を大きく損なう恐れがあります。
それぞれの環境では、利用しない方の推進機構が重荷になるのです。
では、複数の環境を行き来でき、かつエネルギー効率を大きく損なわない「ロボットならではの解決策」があるでしょうか?
「変形」こそが、それに該当するかもしれません。