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humanities

創造的な頭脳はやることのない時間を「退屈」とは感じない

2023.07.15 Saturday

暇を持て余すことを嫌う人がいる一方で、暇な時間を楽しむ人がいます。

ひとりで「やるべきことがない時間」を楽しめる人は、その時間をどのように過ごしているのでしょうか?

米国アリゾナ大学の最新の研究によれば、創造的な人たちは、ひとりの「何もしない時間」を、アイデアを紡ぎ出すことに使い、考える過程を愉しんでいることが分かりました。

研究の詳細は、2023年6月23日付の『Creativity Research Journal』誌に掲載されました。

Creative people enjoy idle time more than others | University of Arizona News https://news.arizona.edu/story/creative-people-enjoy-idle-time-more-others
Creative Minds at Rest: Creative Individuals are More Associative and Engaged with Their Idle Thoughts: Creativity Research Journal: Vol 0, No 0 https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/10400419.2023.2227477

人は暇な時間を与えられると創造的になる

JKローリングが「痩せこけた眼鏡をかけた少年」のアイディアを思いついたのは、1990年、マンチェスターからロンドンに戻る地下鉄の中でした。

ペンを持っていなかった彼女は、進みの遅い地下鉄の中で、心の中だけで思考を深め続けました。

「座っている4時間、ずっと考え続けたおかげで、すべての細部に生命を与えることができたのです」

制約が少なくなると、創造性が高まる傾向がある
制約が少なくなると、創造性が高まる傾向がある / Credit: unsplash

人は、特定の作業に集中する必要がなくなると、自分の思考に没頭し、新たなアイデアを追求したり、既存のアイデアをさらに発展させる傾向があります

もしローリングが、頭の中で創造の翼をはためかせる代わりに、ツイッターフィードをスクロールし続けたなら、ハリー・ポッターはこの世に誕生しなかったかもしれません。

私たちは、ローリングのような「創造的な人々」のひらめきの話を、実際に起こったこととして知っています。しかし、現象として知ってはいても、彼らの頭の中で何が起こっているのかについては、ほとんど何も知りません。

本研究を行った米国アリゾナ大学のラファエリ氏は、創造的な人々の内的世界について、以前から興味を持っていました。

創造性に関心があります。創造的な人の頭の中で何が起こっているのか、特に『やるべきタスクがない』ときに何が起こっているのかを知りたいと思っていました」

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