楽しく読むことは幼児の発達に良い影響を与える
読書は認知を豊かにする活動であり、知識習得の土台として、その後の学習を支えます。
教育分野には、読書の一形態として「楽しみのための読書(RfP: Reading for Pleasure)」があります。
これは、子どもたちが自分のペースで、自分の選んだ相手と、自分のやり方で、自分のためにする読書のことです。
「楽しみのための読書」は、遊びの一部と位置付けられ、活字や読むプロセスを練習するだけでなく、読書に関連した活動と結びつけるなど、創造的なプロセスとして発達に良い影響があると考えられています。
読書は、脳の機能や構造に影響を与えることは、すでに先行研究で示されています。しかし、「楽しみのための読書」という特定の形態を用いた早期学習体験と、その後の脳、認知、精神的健康との関係については、まだ明らかにされていません。
そこで英国と中国の研究者らは、思春期の子らを対象に、幼児期の読書経験と思春期における彼らの状況についてについて調査を行いました。
結果、幼い頃から「楽しみのための読書」を始めた子供たちは、思春期における認知テストの成績が良く、脳の体積が大きくなるなどの変化があることがわかりました。