動機づけの種類によって高まる認知機能が違う
実験の結果、「強盗即実行」グループは、「強盗計画中」グループと比較して、1日目のPCゲームでは高い価値のある絵画が出やすい扉を適切に選んで、「計画中」のグループよりも約230ドル高い報酬を獲得しました。
この結果から「強盗即実行」グループは、高額と低額の絵画の出現率をより効率的に学習・記憶し、最適な判断を行えたことが分かります。
一方で「強盗計画中」グループは、「強盗即実行」グループと比較して、2日目の記憶力テストで、より多くの絵画と価値、関連づいた扉の色を正確に覚えていました。
これらの結果は、強盗の実行中を意識した場合、より高価な絵画を選ぶための分析能力が向上する一方、将来のために強盗計画中だと意識した場合には、より多くの絵画と価値を正確に長く記憶できることを示しています。
これはそれぞれの事前の動機づけによって、学習・記憶形成のための認知能力がそれぞれ異なる方向へ変化した可能性を示唆しています。