・IQスコアが年々低下していることがノルウェーのテストで判明
・20世紀前半から後半にかけては複数の国でIQスコアが上昇していた
・IQスコアの低下の要因として、教育システムなどの環境の変化が考えられている
Proceedings of the National Academy of Sciencesに掲載された研究から、IQテストの成績が70年代以降、低下していることが分かりました。
これまで20世紀前半から後半にかけては、IQが年々上昇していることが知られていました。この傾向は「フリン効果」と名付けられ、食生活の向上や健康ケア、教育などの様々な要因が考えられています。
しかし最新の研究によると、どうやらフリン効果は終焉を迎えたと言わざるを得ないようです。人間は今後、果たして愚かになっていくのでしょうか。
研究では、ノルウェーで青少年を対象に行われるIQテストのデータを1970年から2009年まで分析。その結果、75年以降IQスコアの平均が世代毎に7ポイントずつ低下していることがわかりました。
研究者は、IQスコアの成績が家族内でも変化することを発見しており、今回の現象を環境の変化と関連付けています。挙げられるのは、教育システムや読書量の低下、ビデオゲームの普及などですが、どれも定量化には至りません。
しかし食事環境によるIQスコアの変化は実際に確認されています。アメリカで行われた研究では、魚をよく食べる子どもほどIQが高く、睡眠の質が良いことが分かっています。
また、IQスコアの低下はノルウェーだけでなく、イギリスやフランス、オランダなどでも確認されています。イギリスでは、1940年代から10年おきにIQスコアが2.5から4.3ポイントずつ減少しています。
IQの低下に歯止めをかけるためにも、世界的に見受けられるIQスコアの低下について、原因の究明が期待されます。
via: MedicalXpress, CNN / translated & text by ヨッシー
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