「女性はおしゃべり」という通説は本当?
「女性は男性よりも話好き」というステレオタイプは、文化を問わず世界で広く信じられています。
例えば、映画やドラマでは、女性キャラクターが男性よりも活発に会話をする場面が多く描かれます。
また「男性は寡黙で、女性は感情を言葉にするのが得意」という考え方も根強く存在しています。
しかしこれまでの研究では、この通説を必ずしも裏付ける証拠は見つかっていません。
2007年には同じアリゾナ大学の研究チームが「男女の発話量には大きな差がない」ことを調査で報告していました(Science, 2007)。
彼らは500人の男女を対象に調査を行い、1日あたりの平均発話数が男女ともに約1万6000語であることを発見し、 男性と女性の間に明確な差は見られなかったのです。
ところがこの研究には難点があり、批判も受けていました。
調査対象のほとんどが大学生であり、特定の地域(テキサス州オースティン)に住んでいたため、より幅広い年齢層や地域での再調査が求められていたのです。
そこで今回の最新研究では、より多様なサンプルを用いて「本当に女性は男性よりも話すのか?」を再検証することになったのです。