雲ができる原理とは?
雲はエアロゾルという大気中にある微粒子を核に水や氷が集まって出来た粒子です。
この粒子は太陽光を反射するほど大きいため、白く輝き雲として我々に認識されます。
コロナウイルスの話題でも、ウイルスがエアロゾル化したなどの言い回しを聞くことがあると思いますが、エアロゾルは特定の物質を指す言葉ではなく、個体や液体が大気中に広がった状態を表すものです。
自動車や工場など人間活動によって排出されるガスや、樹木や火山活動など自然界から出たガスなどが微粒子となって大気中に拡散していくと「エアロゾル」と呼ばれるようになります。
それぞれのエアロゾルはわずか0.5ミクロン~20ミクロンという小さな物質で、これらを核にし、雲のもととなる水や氷の粒子が出来上がります。
このエアロゾルの大きさや性質、量などによって、できる雲のできやすさ、形や厚さは変わります。
例えば、飛行機雲(航跡雲)はなぜ形成されるのかというと、飛行機の通過した後には排気ガスが大量にエアロゾル化するため、これを核にして急速に細長い雲が生まれるためです。
雲の量や性質により、地表に届く太陽の光の量は異なりますし、雨や雪の量も変わってきます。
そのため、どのエアロゾルがどのように雲の形成に影響するのか研究することは、地球環境のためにも重要です。