寝てないと「自虐ユーモア」や「悪口」の言う頻度が増える
寝てないと「自虐ユーモア」や「悪口」の言う頻度が増える / Credit: canva
psychology

寝てない人ほど「自虐ネタ」や「悪口」を言う頻度が増える

2024.03.03 17:00:00 Sunday

自虐で笑いを取ったり乱暴な言葉遣いをするのは、その人の性格によるところも大きいでしょうが研究によると、人がそのような言動をする原因の一つに「睡眠不足」があるのかもしれないそうです。

米オクラホマ州立大学(OSU)の研究によると、寝不足などで睡眠の質が低下している人ほど、自虐的ユーモアや悪態をついたり、乱暴な言葉を使う頻度が多くなる傾向が示されたという。

そう聞くと寝不足のストレスで人は性格が悪くなるように感じますが、自虐や悪態は寝不足の自分自身に対して、”ある効果”を発揮するのだといいます。

それは一体どういうことなのでしょうか?

研究の詳細は2024年1月24日付で心理学雑誌『Current Psychology』に掲載されています。

Poor sleep quality linked to self-defeating humor and profanity in new psychology research https://www.psypost.org/poor-sleep-quality-linked-to-self-defeating-humor-and-profanity-in-new-psychology-research/
The relationships among sleep quality, humor styles, and use of curse words https://doi.org/10.1007/s12144-024-05665-7

自虐や悪口で「寝不足の疲労感」を飛ばす?

なぜ自虐や悪口が増えるのか?
なぜ自虐や悪口が増えるのか? / Credit: canva

これまでの研究は主に、自虐的ユーモアや乱暴な言葉遣いが「聞き手」に与える影響について焦点を当ててきました。

対照的に、こうした言葉の使い方が「話し手自身」とどういった関係にあるのかはあまり調査されていません。

しかし一方で、オクラホマ州立大学の心理学研究チームは、自虐的ユーモアや乱暴な言葉には話し手本人のを刺激し、覚醒を促す作用があることを過去の調査で知っています。

そこでチームは、ある一つの仮説を立ててみました。

「自虐的ユーモアや乱暴な言葉に自身の脳を刺激して覚醒させる作用があるなら、睡眠不足にともなう疲労感を打ち消すためにも使用されるのではないか?」

要するに、自虐的ユーモアや乱暴な言葉は一種の”カフェイン”として使用されるのかもしれないということです。

この仮説の真偽を確かめるべく、同大に在籍する309人の学部生(平均年齢20.43歳)を対象に調査を行いました。

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