漠然としたイメージで潜在能力が引き出せる?
これについて研究者らは、たとえ話を使うことで、複雑で細かな指示が持つ効果を簡単な話し言葉の中に潜ませることができるのではないか、その結果として、選手が無意識にも正しい体の使い方を自然に学ぶことができるようになっているのではないかと考えます。
正確で安定したスプリント技術はもちろん、足の上げ方や腕の振り方、走っている最中の姿勢などを繰り返し練習し、時間をかけて身につけるべきものです。
しかし「即効性」を求めるという点では、細かな足や腕の動かし方にばかり注意を向けてしまうと、選手は逆に走り方がぎこちなくなり、スピードも落ちる可能性があります。
これは競技会や運動会の本番前には要注意でしょう。
ところが「フェラーリのように」とか「ジェット機のように」という漠然とした助言だと、選手の心の中により良い刺激的なイメージが湧いて、潜在能力を一時的にも発揮しやすくなるのかもしれません。

こうしたアドバイス方法についてモラン氏は「特に、経験不足のために集中力が不安定だったり、専門用語の理解に苦労しやすい若いアスリートにとって有益である」と述べました。
またこのコーチング技術は、プロサッカーのような高いレベルのスポーツでなくても、体育の授業やクラブ活動でも十分に応用できると同氏は指摘します。
運動会の当日でもう練習する時間がないときや競技前に緊張している子供たちには、細かなアドバイスよりも「チーターのように駆け抜けろ!」といった方が、今持てる最大限の力を引き出してあげられるかもしれません。
これって催眠術みたいなものなのでしょうか?😗
まあ足を車輪が回るように回転させろ、地面を蹴るのではない、強くこするんだ、とか言われても「なんのこっちゃ?」ってなりますからね、普通の人もアスリートも。
走ってるときにそれが具体的にどういう動きかなんていちいち考えていられませんし。