プロサッカー選手の持久力は指比で3分の1以上が説明できる
セントラル・ランカシャー大学(キプロスキャンパス)に所属する研究グループらは、地中海東部に位置するキプロスでプレーするコーカソイド(欧米人)のプロサッカー選手(1部・2部リーグ所属)133名を分析対象者として、指比と持久力との関係を調べました。
この研究では、選手の手のひらを下に向けて、指をできるだけ真っ直ぐにした状態でコピー機によってスキャンされた画像をもとに、人差し指(2D)と薬指(4D)の長さが計測されました。
そして、ガスマスクを装着した上で、ランニングテストを行うことで、最大酸素摂取量といった持久力に関する指標を測定しています。
最大酸素摂取量とは体内に取り込める酸素の単位時間当たりの最大値で、サッカー選手の競技力と深く関わる指標です。
得られた結果を見ると、右手の2D:4D比と最大酸素摂取量との間には強い相関関係がありました。
より具体的には、この指標によって、分析対象者の最大酸素摂取量のバラつきを42%も説明できるというものです。
一般人からアスリートといった幅広い人たちを対象とした研究ではなく、選ばれたプロサッカー選手のみを対象として、2本の指の長さだけで最大酸素摂取量の3分の1以上が説明できるのはちょっと意外です。
研究グループは、持久力が重要な長距離走、テニス、ボート、サッカーなどのスポーツにおいて、指の長さの比率がコーチやスカウトにとって有用な指標になる可能性があると指摘しています。
しかし、なぜ単純な指の長さの比がこれほど持久力に影響するのでしょうか?