菌類は図形の認識ができるのか?
上の図では、白いモヤモヤとしたものが時間経過とともに徐々に広がっていく様子が見て取れます。
最初は初期配置された円型のポイントとX型のポイントの2つだけが見えます。
しかし最終段階では、人間の目でもわかるような明確なパターンとラインを持っていることがわかります。
上側のものは大きな環状構造と各ポイントから外部に向けて放射状に伸びるラインを形成し、下側のものは中心部に明瞭なX構造を形成し、外部へ続くラインは最も外側の4つのポイントを起点に広がっていくのが見えます。
このような明確なパターンを持つ構造を描けるのは、地球生命の中でもごく限られた存在だけです。
実際、小さな子供に円型とX型のポイントが描かれた紙と鉛筆を渡して線を描かせても、ここまで整然としたものは作れないでしょう。
しかし自然界に生息する菌類には、それが可能な種が存在するのです。
この白い物体の正体は、木材などを栄養源に生活するチャカワタケ(Phanerochaete velutina)と言われる菌類の一種です。
なぜ脳も目もない菌類が、意図を持ったかのような構造を作れたのでしょうか?