トレーニングに前向きに望めなくなったら、いっそのこと長期間休むのもあり
トレーニングに前向きに望めなくなったら、いっそのこと長期間休むのもあり / Credit: Canva
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忙しくて一旦やめても実はOK?筋トレを長期間中断した影響の調査 (2/2)

2024.10.27 Sunday

前ページ実験の概要

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マッスルメモリー効果

早速主な結果を見ると、筋力、筋肉のサイズともに、最終的なトレーニング効果に両グループ間に有意差は見られず、どちらのグループも同じくらいの成長を遂げていました。

この結果は、20週間連続で実施する(継続実施群)のと、10週間実施して10週間休んで再度10週間実施する(断続実施群)との間で、トレーニング効果が変わらないことを示しています。

研究グループは、この結果が次の理由から重要な知見だと指摘しています。

筋トレの中断は、休暇や旅行、モチベーションの低下など、さまざまな要因によって起こることがあります。

実際、数年前の新型コロナウイルスの流行時には、ジムでのトレーニングが制限され、多くの人が筋トレを中断せざるを得ない状況にありました。

トレーニングの継続は確かに重要ですが、今回の研究結果は、トレーニングが再開される限り、年に一度、10週間といったような中断も、さほど心配する必要がないことを示しています。

ちなみに、断続実施群は最初の10週間で得られた効果を中断期間後に多少失っていたものの、実験開始時よりは成長した状態を維持しており、トレーニング再開5週間後には大幅に回復していたことも判明しています。

この結果は、「マッスルメモリー」と呼ばれる現象で、一度トレーニングを行った筋肉は、中断期間を挟んでもトレーニングの記憶を保持しており、再開後にすぐに成果を得やすいことを示しています。

さて、以前の記事では、完全にやめてしまうよりは、半月に1回でも運動を続けることが大切だと述べました。

「完全にやめるのは損!」運動効果は2週間に1回でもかなり維持できる

一方、今回の研究結果をもとに考えると、長い人生において、1年に1回は2カ月ほど完全にトレーニングをやめてしまうことも、人にとっては合理的な選択肢と言えそうです。

1年のうち2カ月ぐらいはトレーニングをしない期間があっても良いのでは?
1年のうち2カ月ぐらいはトレーニングをしない期間があっても良いのでは? / Credit: Canva

ということで、トレーニングへのモチベーションを見失っている方や、他にやりたいことがある方は、この際思い切って2カ月ぐらい、トレーニングを休んでしまうのも良いのかもしれません。

そういった選択肢をとることで、心と体のリフレッシュを図りながら、また新鮮な気分でトレーニングに取り組むことができるでしょう。

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