太陽系に存在する衛星「イオ」の火山爆発を観測
地球に「月」という衛星があるように、木星にも「イオ」という衛星があります。
このイオは、月とほぼ同じ大きさ(直径約3600km)ですが、太陽系で最も火山活動が活発な天体として知られています。
イオには約400を超える火山が存在しており、イオの表面には多数の火口や溶岩が見られます。
そしていくつかの火山は硫黄と二酸化硫黄、ナトリウムの噴煙を発生させており、その高さは500kmの高さにまで達しています。
太陽系内ではあるものの、地球からイオまでの距離は非常に遠く、イオの火山の観測には、これまで口径10mの大型望遠鏡や木星に接近する探査機などが使用されてきました。
しかし、2024年10月、山陽学園大学の米田瑞生氏ら研究チームは、ハワイの山に設置した経口わずか10cmの小型望遠鏡でも、イオや木星周辺を観測できることを報告しました。
彼らは2017年から2019年の2年間にわたってイオが火山爆発を繰り返していたことを発見したのです。
この観測では、イオの火山から発生したガスが流出して木星周辺に広がっていく様子も確認できており、その様子が再現図で示されています。
このように太陽系内にある「火山衛星」は興味深い存在として注目されてきました。
そして、太陽系内には確かに火山衛星が存在しています。
NASAの情報が示唆しているように、太陽系外にもイオのような「火山衛星」が存在したとしても不思議ではありません。