歯ブラシやシャワーヘッドには細菌がいっぱい
細菌があらゆる場所・環境に存在することは、よく知られています。
土壌や水中だけでなく、ヒトの体内にも多種多様な細菌(例:腸内のビフィズス菌や大腸菌、皮膚の表皮ブドウ球菌など)が存在しています。
しかし一部の細菌は体内に取り入れることで私たちの健康を害することがあり、嫌われています。
例えばスマホの表面や歯ブラシなどでは、細菌が繁殖しやすく、触ったり口の中に入れたりすることで健康に害を及ぼすリスクがあります。
特に歯ブラシは、濡れたままの状態で放置されることが多く、細菌が繁殖しやすい場所としてよく知られています。
免疫力が低下している時には細菌感染などのリスクが高まるため、定期的に歯ブラシを取り換えることを意識している人も多いはずです。
そして実は、歯ブラシ以外にも、私たちがよく使用するアイテムで細菌が繁殖しやすいものがあります。
それはシャワーヘッドです。
シャワーヘッドは、湿度が高く温かい環境にさらされることが多く、乾燥する機会がほとんどありません。
またシャワーヘッドの内部では使用後に水が溜まりやすく、これが細菌の繁殖を助けます。
そしてシャワーを使用した時に空気中に放出される「微小な水滴」には細菌が含まれており、特に病原菌が空気中に拡散することで、免疫力の弱い人に悪影響を及ぼす恐れがあると分かっています。
実際、2009年のコロラド大学(University of Colorado)の研究では、アメリカにある45個のシャワーヘッドが分析した結果、非結核性抗酸菌(肺の病気を引き起こす)が一般的な都市水道水に含まれる100倍以上検出されたと報告されています。
こうした話題はよくテレビなどでも特集されていたりするので、聞いたことがある、一応気にして掃除や交換をしているという人は多いでしょう。
しかし、身近に存在する目に見えない微生物は細菌だけではありません。
ここには同様にウイルスも潜んでいる可能性があるのです。