今世紀中に「住めないほど暑い」地域が3倍に拡大する
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キングス・カレッジ・ロンドンの研究チームは、過去30年間の気象データと人間の体温調整能力に関するデータを統合し、「人間が耐えられる暑さの限界」を計算しました。
その結果、チームは、年齢や気温・湿度の組み合わせで左右される「2つのしきい値」を設定しました。
1つは「uncompensable threshold」と呼ばれており、人間の体温が制御不能になる状態です。
これは、湿球温度19~32℃に該当し、この範囲では、特に高齢者の体温調整機能が追いつかず、熱中症リスクが大幅に上昇します。
「人が住めないほどの暑さ」ですが、過去30年間で、高齢者の約21%がこの暑さの影響を受けた地域に住んでいたことも分かっています。
ちなみに、若年層でこのしきい値を超える地域は、全体の2.2%でした。
もう1つは、「unsurvivable threshold」と呼ばれ、人間の体温が6時間以内に42℃に上昇する状態です。
湿球温度は20~34℃であり、この範囲に達すると、命を落とす可能性が高くなります。
過去30年間で、このしきい値を超えたのは高齢者だけであり、しかも該当する場所は、全陸地の約1.8%だけでした。
しかし、温暖化はますます進んでいます。
地球の平均気温は、産業革命以前の水準より既に1.5℃以上、上昇しています。
この悲惨な節目を迎えたのはつい昨年のことです。
2024年の世界の平均気温は、19世紀後半の平均気温(産業革命以前産業革命以前の水準を示すのによく用いられる)より1.6℃も高かったのです。
温暖化がこのまま進むと、2100年までに平均気温はさらに0.5℃上昇する恐れがあります。
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そして研究チームは、そのような状態になると、若年成人にとっての「uncompensable threshold」にあたる陸地面積が3倍になると報告しました。
つまり、健康な成人でも移住できないほど暑い陸地面積が3倍に拡大するというのです。
これは、アメリカとほぼ同じ大きさの陸地が、そのような危険地帯になることを示唆しています。
特に深刻な影響を受けるのは、アフリカ、南アジアの一部です。
これらの地域では、定期的に湿球温度35℃に達する可能性があり、大規模な人命被害が懸念されています。
この研究は、「地球温暖化は単なる気温の上昇ではなく、人類の生存を脅かすレベルに達しつつある」ことを警告しています。
未来が「焼けるような世界」にならないために、早急な対策が必要です。
でも寒すぎて住めないところが減って住める場所が増えるから問題ない
気温下げるのと湿度下げるのってどっちが簡単なのでしょうね、湿度下げる方が簡単ならそっち優先したほうがいいかもしれないですね。