リスの冬眠を人工的に誘発することに成功⁈
リスの冬眠能力は、私たち人類にも応用できるのではないか。
そう考えた科学者たちは以前から、リスの体内で何が起きているのかを詳細に調べてきました。
たとえば、米アラスカ大学の研究チームは、リスの脳内のアデノシン受容体を刺激することで、冬眠を人工的に誘導できることを突き止めたのです。
この方法は、ラットやブタでも体温を下げるのに成功しており、「人工冬眠」への大きな第一歩といえます。

また米イェール大学の研究室では、10人以上の研究者がそれぞれ異なる角度からリスの冬眠を研究しています。
最近の研究では、視床下部で甲状腺ホルモンが欠乏することで、冬眠中のリスの食欲が完全に消失する仕組みが解明されました。
また、バソプレシンやオキシトシンといったホルモンが、冬眠中の水分保持に深く関わっていることもわかってきました。
このようにして、リスの冬眠の発生から定期的な目覚め、そして冬眠の解除にいたるメカニズムを完全に解明できれば、冬眠を人工的に誘発・中断できるようになると期待されます。
そして動物実験で人工冬眠を成功させた暁には、人類にも適用できるようになるかもしれません。
深宇宙への旅の鍵は、足元の森にいる小さな住人が握っているのです。
コールドスリープよりも実現性が高そうでワクワクします
六甲山遭難事故での冬眠体験帰還者から学ぶと人も冬眠できるようになると思う