ウイルスの感染経路は「口」が一番危ない

インフルエンザやヘルペスなど、多くのウイルスは、私たちが話すとき、笑うときに拡散される飛沫、あるいは恋人と肉体的に接触する際の唾液や体液によって広がります。
また今日までの数多くの研究により、ウイルスの感染経路としては鼻よりも口からの感染のほうが何倍も効率的であることがわかってきました。
たとえば、インフルエンザウイルスの感染経路を調べた研究では、唾液中のウイルス量が感染力に直結することが報告されています。
一方で、ヘルペスウイルスは世界の約3分の2の人々が感染しているとされ、症状が出ないまま他人にうつしてしまうことも少なくありません。
しかしこれまで、ウイルスが感染力を発揮する前に、口の中で直接”退治する”手段はほとんどありませんでした。
この課題に挑んだのが、ペンシルベニア大学の研究チームです。
彼らは「感染を止めるには、ウイルスが人から人へ渡る瞬間、つまり口腔内でウイルス量を減らすことが重要だ」と考えました。
そこで目をつけたのが「チューインガム」です。