マウスに金ナノ粒子を注入し視力を回復させることに成功
研究では、網膜変性のモデルマウスに金ナノ粒子を注入し、その眼に近赤外線レーザーを照射しました。
そしてマウスの脳活動を計測したところ、レーザー照射時に明確な神経反応が観察されました。

これは、視覚情報が脳に届いている証拠であり、マウスが「見る」という機能を部分的に取り戻したことを意味しています。
また炎症や毒性といった有害な副作用も確認されませんでした。
研究チームは、「ナノ粒子は大きな毒素もなく、網膜に何カ月も留まることができる」と述べています。
安全性と持続性の両方で優れた成績を示したことから、この技術は人間に応用できる治療法として注目を集めています。
もちろん、ヒトへの臨床試験へと進むにはさらなる研究が必要です。
それでも、「金を注入して目に光を取り戻す」という一見奇抜な発想が、最新の科学技術によって私たちの大切な視力を回復させるかもしれません。