人間の子ども並みの知能を持つコウイカ
コウイカは、とても頭のいい生物として知られます。
例えば、コウイカは長期記憶を持ち、過去の経験をもとに行動を変えることが可能です。
また実験では、報酬のある刺激とない刺激を区別し、学習する能力が確認されています。
有名な実験に「マシュマロ・テスト(自制心を測る課題)」がありますが、コウイカにも似たような課題が課されました。
結果、コウイカはより良い報酬のために、目先の小さな報酬を我慢する能力が見られ、人間の子どもやチンパンジーに匹敵するレベルであることが示されたのです。

加えて、コウイカの脳にレム睡眠に似た活動状態が見つかっています。
これは彼らに「夢を見る」「記憶の再構築を行っている」など、高次の脳活動がある可能性を示唆するものです。
それから研究者たちは、コウイカが体色の色彩変化を使って、仲間と視覚的にコミュニケーションを取っていることを知っていました。
またコウイカは柔軟に動く8本の腕と2本の触腕を持っており、それらを駆使して、自由自在に泳いだり、狩りをしたり、岩壁に擬態したりしています。
そして研究チームは今回、コウイカがこれらの腕を意図的に使ってコミュニケーションしているかどうかを調査。
その結果、コウイカは特定の「腕ふり」で仲間と会話している可能性が見つかったのです。