完璧な球体「テレイオス」の正体とは?
完璧な球体「テレイオス」は、オーストラリアの電波望遠鏡・ASKAPによって観測されました。
ASKAPはこれまでにも、宇宙に浮かぶ奇妙な円形構造物を発見しています。
その中には、たとえば「奇妙な電波サークル(Odd Radio Circles、略称ORCs)」と呼ばれる、銀河間空間に存在する謎の構造物も含まれています。

今回のテレイオスは天の川銀河内に位置しており、チームはその正体について、ある程度の見当をつけています。
それは「超新星爆発の残骸」です。
特にテレイオスから放たれる電波の波長から、これが「Ia型超新星(タイプ・ワン・エー・スーパーノヴァ)」の残骸である可能性が高いことを指していました。

Ia型超新星とは、宇宙でもっとも明るい種類の超新星の1つです。
このタイプの超新星は、白色矮星が近くにある連星系の伴星から物質を吸い取りすぎ、質量の限界を超えて爆発することで発生します。
超新星のサブカテゴリーとしては他に、大質量星の重力崩壊によって誕生するIb型およびIc型超新星などがあります。
ここまでは比較的シンプルな話ですが、ただテレイオスのサイズや距離については複数の可能性が指摘されています。