カラスは群れで猛禽類と戦う
では、なぜミサゴはこの貴重な獲物を落としてしまったのでしょうか?
そこには自然界のもう一つのドラマが潜んでいました。
原因はカラスのモビング行動。
これは繁殖期に入ったカラスが、自分たちの巣や餌場を守るために協力して天敵を追い払う行動のことです。
ミサゴのような猛禽類も例外ではなく、特に春になると複数のカラスが一斉に攻撃を仕掛けることが知られています。
今回も2羽のカラスが連携してミサゴを追い、結果的に木の上でミサゴがサメを落とす形となったと考えられています。
その後、マーロウさんと仲間たちは、落ちたサメをそのまま木の下に残してコースを後にしました。
ミサゴが戻ってきて、再び食事にありつけるかもしれないと思ったからです。

ところが後日、マーロウさんがFacebookにこの出来事の写真を投稿すると、他のゴルファーから「例のサメを見つけた」とコメントが寄せられました。
その人物も「森の中でサメを見つけたことに、最初は何が起きたのか理解できなかった」と語ったそうです。
ちなみに、マートルビーチ周辺の大西洋沿岸には10種以上のシュモクザメが生息しており、2013年には新種「カロライナハンマーヘッド(Sphyrna gilberti)」も発見されています。
今回落ちてきたサメがどの種であったかは分かっていませんが、幼体であったことから沿岸で生まれたばかりだった可能性も指摘されています。
あの映画は実話がベースだったんですね。
事実は小説よりも奇なりというやつですね。
恐るべしシャークネード…。