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ジョン・コリア作「ゴダイヴァ夫人」1898年頃の作品/Credit: ja.wikipedia
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夫の圧政を止めるため、裸で街を行進した「レディ・ゴダイヴァ」の伝説とは?

2025.09.25 17:00:24 Thursday

みなさんは「レディ・ゴダイヴァ(Lady Godiva)」という、歴史上に実在した女性をご存知でしょうか?

彼女は11世紀のイングランドの都市コヴェントリーの領主、マーシア伯レオフリックの妻でした。

「まったく聞いたことない」という方も多いでしょうが、実は彼女は、ベルギーのチョコレートメーカー「ゴディバ(Godiva)」の由来になった人物なのです。

それはブランドの創設者であるジョセフ・ドラップスが、レディ・ゴダイヴァのある逸話に感銘を受けたからだといわれています。

その逸話こそが、タイトルにもある通り、「夫の圧政を止めるために、裸で市街を行進した」という伝承なのです。

果たして、これは真実なのでしょうか?

The real Lady Godiva: The naked truth behind Coventry’s most legendary heroine https://visitcoventry.co.uk/blog/post/the-real-lady-godiva-the-naked-truth-behind-coventrys-most-legendary-heroine/ Lady Godiva rides again: How a naked protest became a feminist icon https://www.ecu.edu.au/newsroom/articles/research/lady-godiva-rides-again-how-a-naked-protest-became-a-feminist-icon

レディ・ゴダイヴァとは?

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エドモンド・レイトン作「ゴダイヴァ夫人」。1898年頃の作品。服を脱ぐ前の状態/ Credit: ja.wikipedia

レディ・ゴダイヴァは、10~11世紀に実在したとされるイングランドの貴婦人です。

およそ990年頃に生まれ、1067年頃に亡くなったと伝えられています。

彼女は、当時イングランド中部マーシアの支配者レオフリック伯の妻であり、宗教施設への寄進や社会事業でも知られていました。

夫婦でコヴェントリーの修道院や教会への支援を惜しまなかったことは、当時の記録にも残されており、単なる伝説の存在ではなく、歴史上も「善き行いをした貴婦人」として名を残しています。

当時、貴族の女性が社会に大きな影響を持つことは稀でしたが、ゴダイヴァは例外的な存在でした。

土地の管理や慈善活動に積極的に関わり、市民の声に耳を傾ける姿勢で人々に慕われていたと伝えられます。

そんな彼女の名前を一躍有名にしたのが、夫レオフリックによる「重税」に立ち向かったという伝説です。

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