危険な廃リチウム電池を『自己リサイクル』させる方法を開発
危険な廃リチウム電池を『自己リサイクル』させる方法を開発 / Credit:Canva
physical-chemistry

危険な廃リチウム電池を『自己リサイクル』させる方法を開発 (3/3)

2025.09.26 19:00:18 Friday

前ページリチウム電池を『飼いならす』新技術、穏やかな反応の秘密

<

1

2

3

>

「リチウム金属の自己リサイクル技術はアルカリ電池にも応用可能

「リチウム金属の自己リサイクル技術はアルカリ電池にも応用可能
「リチウム金属の自己リサイクル技術はアルカリ電池にも応用可能 / Credit:Canva

今回の研究によって、危険な廃電池の中でリチウムが自ら穏やかな反応を起こし、気がつけば有用な電池材料へと生まれ変わわるための方策が示され今後本格化するであろう次世代電池(リチウム金属電池や全固体電池)のリサイクルに光明が差し込みました。

使用済みの電池からリチウムを回収して再利用できれば、新たなリチウム採掘への依存を減らし、電池製造コストや環境負荷の低減にもつながるでしょう。

本手法はバッテリー業界の差し迫った課題に対する効果的な解決策です。

安全上の負債を回収の原動力に変えることで、実用的で持続可能な未来の構築に不可欠なプロセスを生み出したとされています。

もっとも、今回の成果は研究室レベルでの検証であり、工業規模で大量の使用済み電池を処理する際には、反応の制御やコストなど乗り越えるべき課題も残されています。

それでも危険ゆえに扱いづらかったリチウム金属を、安全かつ循環型に資源化できる道筋を示した意義は大きいでしょう。

実際、本研究のような塩基触媒を利用した「自己駆動」型の反応は、ナトリウムなど他のアルカリ金属電池のリサイクルにも応用できる可能性があります。

<

1

2

3

>

危険な廃リチウム電池を『自己リサイクル』させる方法を開発 (3/3)のコメント

ゲスト

アセトンに浸して処分すればいいって感じですか?

    ゲスト

    個人でやる事じゃないでしょ。
    あくまでリサイクル工程で新たな道筋ってだけで。
    これが確立されて回収が進むようになれば、膨らんで危険なものも回収されやすくなるかもね。もっとも回収には防燃、防爆素材の回収梱包とか必要だろうけど。

のぐー

>私たちが日常で使っているスマホ、ノートパソコン、電気自動車、電動自転車、さらには電動工具やバックアップ電源――これらすべてに使われているリチウム電池。
と書いてるのはリチウムイオン電池のことですが、ここで言ってるリチウム金属二次電池はそれのことではないようです。まだあまり実用化されてない新電池のことらしい。
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02705/041700017/

ゲスト

バッテリー需要とソーラーパネル他発電施設って発電所からの送電網をいかに補助するかが主題だったのに

いつの間にか発電所の電力供給をいかに掠め取るか。
に変わってしまったよな…
誰も言わないけど

コメントを書く

※コメントは管理者の確認後に表示されます。

0 / 1000

人気記事ランキング

  • TODAY
  • WEEK
  • MONTH

Amazonお買い得品ランキング

スマホ用品

理化学のニュースphysical-chemistry news

もっと見る

役立つ科学情報

注目の科学ニュースpick up !!