マイクロは兵器「レオニダス」が49機のドローンを一撃で破壊
クライマックスとなったのは49機のドローンを一斉に飛ばし、それをLeonidasの一撃で瞬時に撃墜する場面でした。
発射の瞬間、空に舞っていた無数のドローンが糸の切れた操り人形のように一斉に墜落していきました。
Epirusが提供した映像には、その劇的な瞬間が映し出されており、兵器の存在感を強くアピールするものとなっています。
この演習で示されたように、Leonidasの最大の特長は、一度に複数の標的を無力化できる“1対多”能力にあります。
従来の対ドローン兵器はネットやレーザー、迎撃ミサイルのように「一発で一機」を落とす方式が中心でしたが、Leonidasは範囲内の群れ全体を一掃できます。
さらに窒化ガリウム半導体を用いた設計により、従来のマグネトロン方式に比べて小型化と省電力化の向上が実現したと説明されています。
また、ソフトウェアで波形を制御でき、敵味方が入り混じる状況でも特定の標的だけを狙うことや、味方が通過できる安全なルートを作り出すことが可能だとされています。
さらに連続照射に耐える設計で、オーバーヒートせず長時間運用できるとも説明されています。
ただし、課題や注意点も少なくありません。
今回の成果はあくまでEpirus社の発表に基づくものであり、独立した第三者の検証は行われていません。
さらにメーカーは「人がいる環境でも安全に使える」と説明していますが、マイクロ波が人体や医療機器に与える影響については十分なデータが示されていません。
このように、ドローンと対ドローン兵器の攻防は加速し続けています。
Leonidasの実演はその一端を示しましたが、結局のところ、悲惨な戦争における「いたちごっこ」は続いていくのです。